結果的にブーやんに足を引っ張られたフィールドアスレチックも無事終わり
その日の夜

まずい夕食を食べながら
また母の味が恋しくなる

夜もおにぎりでいいのに・・・

この夜台風が近づいていて
少しずつ風が強くなってきていた

テントに戻り眠ろうとするが
風でバタバタ暴れるテント

ちびっこは不安で眠れない

テントの中で小さな体を寄せ合い
必死に励ましあう

それでも昼間の疲労もあり
徐々に睡魔が襲ってくる

うとうと眠りかけた頃
すごい音とともに
「大変だー!」
という声が聞こえてくる

みんなびっくりして飛び起きてテントから出る

風はさらに強くなっていて
雨は横から吹き付けてくる

何事かと思うと
なんと隣のテントが飛ばされて
土台の板ばりだけになっていた

えらいこっちゃ!

みんなで手分けをして必死に復旧する
このときばかりはさすがにスタッフも手伝ってくれた

風にあおられ
雨でびしょ濡れになりながら
なんとかテントを元通りにした

ところが復旧したテントの室内をチェックしたスタッフが驚愕の声を上げた

なんとこの騒ぎの中
小学校2年生のメンバーが一人
ぐっすりと眠っていたのだ!

屋根飛んでたじゃんか!
雨ガンガン降ってたじゃんか!!
でら(※)大騒ぎだったじゃんか!!!

なんという図太さか!
あっぱれである

しかも翌日彼は何事もなかったかのように
(実際何があったか知らないわけだけど)
涼しい顔で朝食を食べていた

そしてメンバーはもちろん
スタッフからも一目置かれる存在となった

そんな彼を見つめながら
オレの横でかーくんが
「えらいなぁ〜」と
意味不明なことをのんびりと言った

「えらい」じゃなくて「すごい」だろ
(かーくんは指にささくれができると親孝行だと信じていた親不孝者だ)

次の瞬間
オレは便意を催し
そういえばキャンプに来て丸2日間クソをしていないことに気づき
トイレへ向かった

キャンプは残り2日
このときから新たな悲劇がオレを襲うことになる


つづく


※名古屋弁で「すごく」の意味
青春時代にお世話になった雑誌「デラべっぴん」のデラは関係ありません