政府から支給されるマスクが徐々に届いているようですが
どうやらその品質が問題になっている様子

インターネットで散見したところ
以下の2点が大まかな問題となっている点でしょうか

〇紊ずなどの異物混入
▲ビが生えている

まず,砲弔い討鰐世蕕に現場で発生したものですよね
作業台に散乱した糸くずやゴミがそのまま製品についた状態で
しっかりと検品もせずに袋入れしちゃうことは容易に想像できると思います

異物の混入は完全な人為的ミスです
対策としては別の検査機関等で全量検品をすることが望まれますが
恐らく今回は納期的、コスト的観点からその行程を省いたのだと思います

無理な生産工程が続けば
現場の疲労は蓄積し自ずとケアレスミスが発生します

工場で検品・検針は実施していると思いますが
針などが入っていて万一人体に触れるような事があったら
責任問題では済まされないので私たちメーカーが一番神経を使うところでもありますし
検品・検針未実施の場合は多くの場合納品を受け付けてくれません

万一に備えてPL保険にも加入しています

※検針・・・針の混入を防ぐための金属探査検査やX線検査を実施します

以前アパレル向けに中国工場をメインに生産をしていた時は
中国工場で全量検品検針
上海から出荷前に港の検査機関で全量検品検針
そして日本国内で全量検品検針

このように多いときには計3回検品と検針を実施して
アパレルメーカーに納品していました

これはほとんど全ての衣料メーカーの常識と言えると思います

ドローレドローレは全て国内生産ではありますが
それでも工場で全量検針を行ったうえで
私が一点一点タグ付をする際にすべて検品を実施してその際に糸くずなどを取り除いています


次に△砲弔い
今回のマスク、自分はまだ届いていないのですが
素材は綿ガーゼもしくは麻の天然素材のようですね

そもそも天然素材はカビやすいです
現在私たちが一般的に使用しているのは不織布マスクなので
カビが発生することはほとんどないと思いますが
口元に使用するマスクがカビてたら驚くのは当然ですよね

ではなぜカビが発生するのか

僕は科学者でも検査機関でもないので
これはあくまで経験や現場で学んできた事からの見解で申し訳ありませんが
カビが好むものは以下の通りです

⊆蠅里△屬蕕覆
手の皮など
たべこぼし
ゥ曠灰
洗濯のり
など

あとは湿気ですよね
ダニなんかと同じイメージですね

(お日様の匂いがダニの死骸の匂いだって知ったときは愕然としましたよ)

これも以前、中国でアパレル製品を製造して輸入していた時に
梱包を明けると袋に水滴がついていたことがよくありました

これは現地で製品が吸った水分(汗や空気中の湿気)が
輸送中に梱包内で温められて表面に出て来ちゃって発生するそうです

そういう時に現場では
「汗かいちゃったか〜」と言います

原因としては現地で十分に乾燥工程の時間を取らなかった場合に起こります
アホなアパレルメーカーの生産担当がテメエの発注の遅れを棚に上げて
納期を優先してうるさくて仕方ないので然るべき行程を省くと
たいがいこういう事が起こります

おまけに納期に遅れると値引きペナルティなどと脅されます
これは完全に下請法違反なのですけどね

季節や気候にもよります

もちろん中国の現地工場で梱包するときは
キレイな状態なので工場も悪気はありませんし気づきません
輸送の際に起こります

今回のマスクのカビもそれが原因なのではないかと思います

仮にシリカゲル(乾燥剤)を同封していれば
防げたことだと思います

湿気やカビ対策としてシリカゲルは欠かせませんでした


以上のことから今回のアベノマスクに不具合が発生した原因は

[匹れと思って天然素材を採用したがその特性を理解していなかった事=素材及び知識的要因

∨寨萇要な工程(特に検品行程)と対策が省かれていたこと=行程及びコスト的要因


この2つがあげられるのではないかと思います
その上で職人さんたちが不当な労働条件の下で働かされていないことを願います

あとはサイズ感の問題等も含めて
明らかにモノづくりの素人が企画発注した製品だということは否めませんね

一部学校に納品されたマスクは実に25%もの不具合品が発生したとの事
通常の国内生産でその不具合率はあり得ないと断言します

日本の生産技術も品質もとても高いのです
それだけはどうか皆さんに忘れないで欲しい!

ドローレドローレは
日本の技術を継承し少しでも後世に残すためにも
出来るだけ工場が提示したコストと納期を最優先しながらモノづくりをさせていただいています
そうしないと工場や職人さんが利益を得て存続する事が出来ないからです

80年代バブル以降
利益を生産性を最優先にするために日本の生産技術が大陸に流出した結果
技術や産業の空洞化を生みました

もう同じ過ちは繰り返したくない

低予算とムリな納期で作られた場合
正当な利益が出ない故に良いものは決して作れません

そのために自身の利益重視で
ブランドや工場、職人さんに対して使い捨ての態度を取るような
一部の大手百貨店やアパレルのバイヤーとは相当喧嘩してきました

聞けば今回のマスク製造は
政府指示の下
大手商社が生産にあたっているようです

政府が発注し大手商社が受注し
それを製造メーカー、下請け、孫請け、個人の縫製職人さん等が
ほとんど時間のない中で必至で生産するのです

政府は正当な経費を支払ったと言うでしょう
でも間に入った業者は利益を確保しなければなりません

ボランティアではないのです

末端の縫製職人さんに入る報酬はいくらなんだろう
ましてや世間で不要と叫ばれている製品を
不眠不休で作らなければならない苦悩

現場の職人さんは機械ではないのです
心があるのです

心があるから素晴らしい技術が受け継がれ
良い製品が生れてきたのです

苦しみは容易に想像はできます
現場の方たちの苦労を看過できません

400億を超える経費をかけて作ったという事はもちろん
労働や素材の無駄遣いという観点からも非常に残念なことだと感じています

今や日本中でこれだけマスクを自作できる人が増えました
一人一人に現金10万円とマスクを作るための材料を同封して送ってくれた方が
よっぽどムダは省けたのではないかとさえ思ってしまいますね